色空間

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色空間
パソコン上で色というとRGBと言う認識があります。
しかし、RGB では人が知覚可能な色すべてを表現できません (すべて正の値とした場合) 。
RGB はディスプレイでの表示の都合で作られているためです。
また、人の目は輝度の違いに敏感だけど、色の違いには鈍いという特性から、YCrCb(YUV) というフォーマットもあります。
YCrCb を使うと輝度をそのままにして色差を間引くなどしてデータを圧縮しやすくなります。
たとえば、JPEG などはこの YCrCb で保存されています。

人が知覚可能な色すべてを表現するための色空間として、XYZ というものもあります。
これを輝度と色差に分けたものとして Luv があります。
HDRI では、より正確な色と広範囲な輝度を表すために Luv の輝度を対数にした LogLuv というフォーマットも用いられています。

RGB-CMY(K) 加法混色-減法混色
私たちは毎日色を見ています。
私たちが色を見る時2通りの方法で色を見ています。
それは、太陽や電灯などの光を直接見る方法と、太陽などの光が何か物に反射した光を見る方法です。
このことから、色を見ると言うことは光を見ることと言えます。
直接的に光が目に届き色を認識する場合は加法混色、間接的な光が目に届き色を認識する場合は減法混色と呼びます。

光の三原色は赤緑青だと聞いた時、不思議に思いませんでしたか?
色の三原色は赤青黄だったような・・・と。
光の三原色と色の三原色は違う物なのでしょうか?
これは、違うとも言えるし、同じだとも言えます。
このことを説明するためには光について説明する必要があります。
光とは波です。
そして、その波には周期があり、その周期によってどのような色に見えるかが異なります。
各光の波長による色の見え方は次の図のようになります。

ここでnmはナノメーターのことです。1nmは1/1000000mmです。

この光の中で赤緑青の三色を使うことでほとんどの色を表現することが可能です。
このことから赤緑青の三色を加法三原色と言います。

加法三原色

では、色の三原色、赤青黄 ( これ以降はより厳密に、赤青黄をそれぞれマゼンダ、シアン、イエローと呼ぶことにします ) とは何でしょうか?
これは、ペイントソフトなどを使い、色を作ってみるとわかりやすいです。
マゼンダの場合は、青と赤を最大値、緑を最小値にすると出来ます。
シアンは青と緑を最大値、赤を最小値に、イエローは緑と赤を最大値、青を最小値にすると出来ます。
これを図にすると次のようになります。

この図からわかるように、マゼンダ、シアン、イエローでは赤緑青の内どれかが欠落しています。
つまり、マゼンダは緑の光、シアンは赤の光、イエローは青の光をそれぞれ吸収しています。
そして、この三色は光を吸収、つまり減じることから減法三原色と呼びます。

では、このマゼンダ、シアン、イエローの3色を用いて赤を作る方法を考えてみます。
赤を作るためには、赤以外の色を吸収する必要があります。
つまり、緑と青を吸収する色マゼンダとイエローを使えば良いことがわかります。
これを図にすると次のようになります。


加法混色であらわされたものが、RGB。一方、減法混色であらわされたものが、CMY(K)となります。
CMY(K)の内、初めの三色はシアン、マゼンダ、イエローで、最後の K は色調(Key tone)黒をあらわしています。
印刷する時に、黒使わずに他の三色で黒作るより、黒使ったほうが都合がいいので、黒が加えられています。

物を見ると言うことは物が反射した光を見ると言うことです。印刷物はこれに当たり、CMY(K)で表現されます。
一方、ディスプレイは直接光を発しており、RGBで表されます。

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