注意すること |
HDR 画像を作るためには、露出を変えた写真を何枚も撮らなくてはいけない。 そして、出来るだけ同じ絵を撮らなくてはならない。 注意することは、この出来るだけ同じ絵を撮る事に関すること。 |
基本的に動く物がない場所で撮る |
何枚も撮影することから、出来るだけ動きの少ない物を撮影する必要がある。 写真間で動きのあるものがあると、そこだけぼやけてしまう。 当然のことながら、人がいて人が写真内に入るような場所での撮影は難しい。 また、風がある時は木や旗が揺れていたり、ごみや木の葉が飛んでいるので、出来れば避けた方が良い。 鳥や水面の波など、動いているものは思っている以上に多い。 ただ、多少は動いていてもその辺りが少しぼやける程度なので、最初にとりあえず試してみる段階では、ある程度は無視してもかまわない。 |
カメラを固定する |
三脚を使って撮影する方が写真のずれが少ないが、なくてもそれなりに撮れる。 そもそも三脚を持ち歩くのは面倒くさい。 基本的には、脇を絞めて出来るだけカメラを動かさないようにするわけだが、それでも大きく動いてしまう。 よりずれを少なくする方法として、周りにある動かないものに押し当てて撮るという方法がある。 たとえば、テーブルなどがある場合は、テーブルの上にカメラを押し付けて撮るわけだ。 このようにすればよりずれが少なくなる。 テーブルではなく、窓枠などのL字状の場所があるところでは、その隅に押し当てることでよりずれを減らせる。 もし、水平の動かないものがない場合は、柱や木などへ横側を当てることでもずれを減らせる。 水平のものに比べれば安定性は悪いが、何もないよりははるかにマシだ。 これらの方法は単純にずれを減らす以外に手ブレを減らしたい時にも使える。 まあ、三脚とリモコンで撮影するのが一番なのだが。 リモコンがなくても、セルフタイマーで撮るという方法もある。 ただ、三脚とリモコンなどが使えない場合、多少のずれはどうしても入ってしまうので、後でパソコン上で補正する。 だから、あまりに神経質に動かさないようにしようと思う必要はない。 |
シャッタースピードを変えて撮る |
絞りを変更することでも露出値は変わるが、出来るだけシャッタースピードを変えて撮った方が良い。 絞りを変更するとピントの合う幅が変わってしまう。 出来るだけ同じ絵を撮る必要のある HDR 用画像では出来るだけそのような変化は避けたい。 なので、シャッタースピードを変えて、露出値が変わるようにした方が良い。 |
オートブラケット撮影 |
デジカメにオートブラケット撮影機能が付いている場合は、撮影時にシャッタスピードや絞り値を変えながら撮らなくても、複数の露出値で撮影できる。 オートブラケット撮影機能では、自動的に露出値が異なる複数枚の写真を自動で撮ってくれる。 この機能とセルフタイマーがあれば、リモコンがなくてもカメラが固定さえ出来れば、ずれのない写真が撮れる。 ただ、オートブラケット撮影に制限が付く場合は注意が必要。 例えばオリンパスのCAMEDIA C-770 Ultra Zoomでは、シャッタースピードが1/30秒以下となっている。 このため-2の露出値を持つ写真を撮ろうとしたら、適正露出時のシャッタースピードが1/125秒以下となっていないといけない。 昼間の屋外であれば問題ないようだが、そうでない場合は厳しいようだ。 その場合、マニュアルで変更しながら撮る必要がある。 |
露出値について | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
露出値が低いほど写真は明るくなる。 露出値は、Av値とTv値を足したものになる。 Av値とTv値は、それぞれ以下の式で求められる。 ( Wikipedia 露出より ) 式を見てもらうとわかるが、logの底が2なので、電卓ですぐに計算できなくて面倒。 早見表を載せているページがあったので、そこから表を引用。以下の通り ( シャッタースピードの8以上とISO感度は独自に追加 )。
ISO感度100で適正露出を与える場合
表の通り、ISO感度を上げることでも露出値は下がる。 ただし、ISO感度を上げるとノイズがのりやすくなる。 例えば、【新製品レビュー】オリンパス CAMEDIA SP-550UZ の下のほうにISO感度別の写真があるが、ノイズを避けるためには出来るだけ低い値のものを選択した方が良いようだ。 デジカメのISO感度についてがノイズののりかたなどについてわかりやすい。 |